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天体観測

天体観測

エディタV2

ナローバンドパスフィルタ

すばる天文台のHSC用(Hyper Suprime-Cam)に製作しました直径600mmのナローバンドパスフィルタを紹介します。(Fig.1)ハワイ島マウナケア山頂に位置しますすばる天文台に大型CCDカメラHSCが設置されています。HSCの口径に合わせた大型のバンドパスフィルタが必要とされ、弊社が製造しました。(Fig.2 [1])中心波長のバラつきは±0.3%、阻止帯の透過特性は、0.01%未満を実現しております。

ナローバンドパスフィルタ
Fig.1 直径600mmのナローバンドパスフィルタ

直径600mmのナローバンドパスフィルタ
Fig.2 左:すばる天文台の外形 右上:HSCの外観 右下:HSCにセットされるフィルターとカバーガラス[2][3]

特性

中心波長387nmのナローバンドパスフィルタ(NB387)の光学特性を紹介します。(Fig.2~3)

NB387 測定結果 全域OD測定結果

NB387 測定結果 透過帯特性測定結果
Fig.3 NB387 測定結果 上:全域OD測定結果 下:透過帯特性測定結果


上図は波長300~1100nmの領域におけるOD特性を示しており、透過帯を除く帯域でOD値4以上(透過率0.01%未満)を実現しています。
下図は直径600mmの基板面内において、複数のポイントで測定した透過帯特性を示しており、均一な透過帯特性が得られていることが分かります。


Fig.4 左:NB387の基板半径に対する中心波長分布 右:透過帯幅

左図は横軸に半径、縦軸に中心波長を取ったプロットであり、中心波長の均一性を示しています。
右図は横軸に半径、縦軸に透過率80%,50%,10%それぞれの透過帯幅を取ったプロットであり、透過帯形状の均一性を示しています。


Table.1 弊社ナローバンドパスフィルタの実績

弊社では多くの大学・研究機関と取引実績があります。お客様の希望に合わせた一品一様の製品対応が可能です。

参照

[1] http://subarutelescope.org/Projects/HSC/index.html
[2] http://optik2.mtk.nao.ac.jp/_userdata/Report_Subaru_Review_4_kokai.pdf
[3] http://www.agc.com/hakken/leisure/028_subaru_telescope.html

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